映画「ある男」(過去を捨てた男の気持ち/親ガチャを強く感じた)/松竹株主優待
2022年11月25日 金曜日
星3つ ★★★ 2022年 株主優待鑑賞60本目
あらすじ
弁護士の城戸章良 (妻夫木聡)は、かつての依頼者である谷口里枝 (安藤サクラ)から亡き夫・大祐 (窪田正孝)の身元調査を依頼された
離婚歴のある彼女は子供と共に戻った故郷で大祐と出会い、彼と再婚して幸せな家庭を築いていたが、大祐が不慮の事故で急死
その法要で、疎遠になっていた大祐の兄・恭一(眞島秀和)が遺影を見て大祐ではないと告げたことで、夫が全くの別人であることが判明した
章良は大祐と称していた男の素性を追う中、他人として生きた男への複雑な思いを募らせていく
感想
他人として生きた男の真実を追うという非常に興味をそそる内容で、楽しみにして観た
良い人そうで内面のモヤモヤを溜めこんでいる妻夫木聡、生活の中で必死に幸せを追い求める安藤サクラ、過去に囚われ追い詰められても前を向こうとする窪田正孝、三人三様の素晴らしい演技が物語に厚みを持たせる
そして柄本明の怪演、真島秀和の嫌味な兄も良かった
映画自体は、期待感が強かったので全体的にはインパクトに欠け、★も3つになってしまった感じだが、テーマ自体が重いので、考えることが色々とあった
改めて「親ガチャ」を強く感じて、観終わった後に色々と考えさせられた
過去を捨てなければならない理由が、自分の責任や自分の力ではどうしようもない場合はどうするんだ
特に、普通の家庭環境で育ったなら自分の力や努力で幸せが勝ち取れる可能性が高いが、生まれてしまった家庭環境に重大な原因があるとスタートから人生の落後者になる場合があるか、ハンディを背負っての人生となる
今回の大祐も、殺人犯の父親をもち父親に外見が似ているというとんでもない境遇だが、本人は心優しくてボクシングの能力もあったので普通に努力して生きたなら、きっと幸せになれたはず
しかもボクシングを辞めた後も大祐には素敵な家庭が築けたのに、、、つまり、人生で二度も成功を勝ち取れつつあったのに、、事故に遭わずに、、あのまま幸せに暮らして欲しかった!
普通の幸せな家庭に生まれていたら、絶対に幸せになっていたはず
親の責任として、子供たちに幸せになってもらうため、自分たちの代からでも幸せになる努力をすべきである
しかし、ラストの妻夫木聡の姿は何だったんだ
自分では絶対にあり得ない姿
イケメン弁護士として働いて成功し、資産家の綺麗な娘さんと結婚、子供がいる家庭、世間でいう超ハイスペックな家庭であり、その家庭を捨てるなんてあり得ない
奥さんと多少のすれ違いがあることなんて日常茶飯事
このような素敵な家庭を捨てるようなことがあってはならない
もっと底辺でがんばって生活している人もいるのだから、あのような家庭を絶対に捨ててはならない
努力して、何があっても、あのハイスペックな家庭を守れ!!と叫びたかった!!
自分としては、未来の孫、そしずっと続く家系、親族、全てが幸せになってもらうために、自分ができることを愚直に、地道に、コツコツつ積み上げ、素敵な家庭環境を作って、温かく見守ってあげたい
自分が、そのように育ててもらって、今の自分が幸せな人生が過ごせていることを、この先に続く親族全てにも味わってもらい、幸せになって欲しい
家系って未来に向けそのようにして皆が幸せになるように続いてゆくものだから
もし投資に成功して、莫大な資産が築けたなら、世界の未来、世界の子供たちのために資産を使いたいが、そのような規模の資産を築くことはできなかった
このように資産が少ない家庭では、せめて自分が関係する親族だけでも皆が幸せになって欲しいと願わざるを得ない
株式投資であれば、株式会社は全ての関係者(ステークホルダー)に還元し、全てのステークホルダーの幸せを願って常に活動し続けるべき!!