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映画「八犬伝」/あらすじ評価レビューと感想:「虚」と「実」がシンクロするエンタテインメント大作!

映画「八犬伝」/あらすじ評価レビューと感想:「虚」と「実」がシンクロするエンタテインメント大作!

 

評価:星4つ ★★  2024年 株主優待鑑賞31本目

利用した株主優待東宝

あらすじ

江戸時代の人気作家 滝沢馬琴は、友人の絵師 葛飾北斎を前に構想中の物語を語り始めた。
里見家の呪いと戦うために八つの珠を持つ八犬士が運命に導かれるように集結し、過酷な旅に出る物語だ。
馬琴の紡ぐ物語に引き込まれた北斎は物語の続きを聴くために事あるごとに馬琴の元を訪れ、2 人の奇妙な関係が始まる。
その連載は「悪が蔓延る世の中だからこそ完全懲悪を貫く」という馬琴のライフワークとなるが、28年の時を経て、遂にクライマックスに迫った時、馬琴の目が見えなくなり始めてしまう。
完成が絶望的な状況の中、義理の娘から意外な申し出が。果たして、物語は完結するのか―。

 

感想

南総里見八犬伝の物語の地元出身者としては、絶対に観に行かなければならない映画だった。

子供のころから八犬伝に親しみ、地元では、伏姫さまと八房と八犬士、そして「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」は呪文のように暗記していた人気の物語。

NHKが1973(昭和48)年4月から1975(昭和50)年3月まで、人形劇を放送していた時期と自分が中学生だった時が重なっているので、より鮮明に記憶に残っている物語だ!!

さて、映画自体は2つのパート「虚」と「実」を持ったスペシャル映画だった。

つまり、里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く、いわゆる八犬伝そのものの “虚” パートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄、そこで生まれた奇跡の実話を描いた “実” パートがシンクロするというエンタテインメント大作に仕上がっていたわけだ。

元々観に行きたいと思っていた八犬伝の “虚” パートは、実は本作の半分で、八犬伝ファンとしてはちょっと。。

新たな知見は、滝沢馬琴 先生が、これだけ苦労して八犬伝という大作を生み出していたことだ。73歳の馬琴が失明し執筆が不可能となったが、このような事実関係があって 八犬伝が完成したという史実を知らなかった。

八犬伝の地元民として恥ずかしいことであり、この映画を観て本当によかったとつくづく思った。

八犬伝ファンとして盛り盛りのコメントとなるが、、虚も実も魅力満載の傑作で、実のパートでは、現代のクリエイターにも示唆を与えてくれる作品でありながら、虚のパートは一流の本格エンターテインメントに仕上がっていた。

特に虚のパートの美術・衣装・アクション、そして若手俳優陣の演技は見事で、時代劇のレベルの高さを改めて実感した。八剣士の魅せ方とアクションにはスーパーヒーロー的な要素も感じられた。

実のパートでは、「創作は世の中の役に立つのか」という問いの置き方や、滝沢馬琴役の役所広司葛飾北斎役の内野聖陽の老人男性同士の問答では、味のある見事な演技が光っていた。

八犬伝の物語映像をゆっくりと全編通して観てみたいと思わせる映画だった😊

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 最後までお読みいただきありがとうございました。
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