映画「コヴェナント/約束の救出」/あらすじ評価レビューと感想
評価:星4つ ★★★★ 2024年 株主優待鑑賞9本目
利用した株主優待:東京楽天地
あらすじ
2018 年 アフガニスタン。
タリバンの武器や爆弾の隠し場所を探す部隊を率いる米軍のジョン・キンリー曹長(ジェイク・ギレンホール)は、アフガン人通訳として非常に優秀だが簡単には人の指図を受けないアーメッド(ダール・サリム)を雇う。
通訳には報酬としてアメリカへの移住ビザが約束されていた。
部隊は爆発物製造工場を突き止めるが、タリバンの司令官に大量の兵を送り込まれ、キンリーとアーメッド以外は全員殺される。キンリーも腕と足に銃弾を受け瀕死の状態となるが、身を潜めていたアーメッドに救出される。
アーメッドはキンリーを運びながら、ひたすら山の中を 100 キロ進み続け、遂に米軍の偵察隊に遭遇する。7 週間後、回復したキンリーは妻子の待つアメリカへ帰るが、アーメッドと家族の渡米が叶わないばかりか、タリバンに狙われ行方不明だと知って愕然とする。
アーメッドを助けると決意したキンリーは、自力でアフガニスタンへ戻る──。
※コヴェナント(Covenant)は、英語で約束、契約、盟約、合意、協定という意味である。ただ、普通の約束ではなく、拘束力を持つため、捺印証書や契約書の条項や特約も、Covenantと呼ばれる。
レビューと感想
感想は、とにかく感動した素晴らしい映画だった!!
★4つだが、4.5だと感じた。
観てよかった!!
通訳のアーメッド(ダール・サリム)がいい男だった!
最初の戦闘から緊張の連続。
アクションは中間距離での派手なドンパチから接近戦、色々な戦いもみせてくれて分かりやすい。
ただし、この映画は派手な戦争映画ではない、男の絆、友情を描いたヒューマンドキュメンタリーに近い。
現地人の通訳を雇い、しかし雇い主だったキンリー曹長は重症を負い、通訳に助けてもらう立場になり、最後は助けにいく立場に。
シチュエーションの変化が分かりやすく、緊張感がしっかりと持続する。
観ていて途中で涙があふれる場面が何回も・・
アーメッドは重傷で動けないキンリーを運びながら、ひたすら山の中を 100 キロ進み続ける。何度も訪れる危機、夜の寒さ、キンリーを連れてうまく進めない場所、ひたすら乗り越え、なぜ彼はここまでして雇い主のリーダーを助けたのか!
雇われた仕事だからといえばそれまでだか、ゴールできるかどうかも分からない仕事を命がけで最後までやり抜く姿が素晴らしい!ビザが欲しいとはいえ、あんな極限状態で助けるか?と彼の精神力に感服。
この通訳のアーメッドが有能すぎるしかっこ良すぎで大好きにならずいられなかった。
そして、命の恩人を単独で助けにいくキンリー曹長もまた男だった!
見つかったら確実に殺されるリスクを承知で、大好きな家族を残して、自分を助けた恩人を救い出すために。
ラストも手に汗握る緊張の連続だった。
助かることは事前にあらすじで知っていたがやっぱりダメかと思われたときに助けが来た時は涙が溢れた。
この助けに行ったジェイク・ギレンホールも熱くてカッコよかった!
無事にアメリカへ向かうラストで、ふたりは何も語らない。
ただ、見つめ合うそれで十分だ。
ようやく長い長い道のりが本当に終わったかのように、見つめ合っう二人、こちらの緊張もようやくほどける。
その瞬間、また涙が滲んだ。
絆、恩義、情、そんな言葉で片付けられない、心を強く揺さぶって忘れさせないものが心に残った。
エンドロールの中で、米軍が撤退し、多くの通訳と家族が命を奪われ、今もまだ身を潜めている人たちがいる、その現在進行形の現実を最後に目にし、戦争が終わっていないことも知った。
戦争はいつも悲惨だ。
これだけかっこよくて熱い男たちが出てくるのだから絶対に観て欲しい映画だ!